2015年8月10日月曜日

良い年こいて青春18きっぷ旅:2日目

さて激動の1日目を深夜に終え、翌日2日目はホテルのスパからスタートです。
6時~9時までは宿泊客専用になるので、平日だからあまり人がいないだろーなとは思いつつも、食事前に早めに入りに行きました。
日が昇ってからの眺めはやはり最高で、鶴見岳や由布岳が見えました。天気はやはり悪くてすぐに姿を隠してしまいましたが、雲がたなびく様子も目をひきます。景色を楽しみながらゆっくり温泉を楽しみました。

朝ごはんは大分駅の駅ビル内でお店を物色します。何か手ごろで、でも大分っぽものを…と探していると、丸亀製麺で大分限定の「鶏唐かぼすぶっかけうどん」なるものがあるではないですか!これから四国へ向かうのにうどん…とチラリと思いましたがほぼ即決。
さすが大分、チェーン店舗での唐揚だというのに、とっても柔らかくてジューシー♪かぼすと付け合せの大根おろし、そして大盛りに盛った青ネギでさっぱりと美味しく頂きました。

ホテルに戻りがてら、お土産を買ったり駅を見物したり。本当に綺麗になっちゃったなー…大分市は大友宗麟の時代、南蛮文化を取り入れた国際都市、という色で売り出しているので、クラシカル和モダンとでもいうのでしょうか、全体的にそういう感じにまとまっていました。
バスロータリーはすごく広く整備されてて、こここんなに土地あったっけ??とまたしても自分の記憶を疑う事に…これでもまだフォーラス前から出る便があるそうです。金池バスセンター分を駅前に回したのかな?
あ、銅像の宗麟さんはちゃんと駅を出てすぐの場所にいらっしゃいました。ちょっとホッとしました。
南口もすごく整備されてて、けれども思ったより建物が少なく広々してました。私はてっきり、ホテル等の駅施設はこちら側に造るもんだと思っていたので、あれだけ力入れて開発していた割にはな~、ってのが正直な感想です。駐車場が広くなったのは良かったな。ホルトホールも中身が気になる素敵な建物でした。

ホテルに戻ってチェックアウトして、出発までアミュプラザ屋上ひろばを見学しました。ホテルからも見えていて、またまた水戸岡デザイン炸裂の空間ですごく気になっていたのです。
雨が降っていたのが残念でしたが、「子ども達が歴史・伝統を感じながら思い切り遊べる」というコンセプトにしては素敵すぎますここ。
広い庭園を周回するミニ鉄道、どこぞのさざえ堂を模した楼閣、鐘楼に屋根付き回廊、玉砂利の庭園、野菜畑にたくさんの木々、ァフェに屋内遊具、鉄道神社に門前横丁…盛り込みすぎだろ。ミニ鉄道動いていたらもっと魅力的だったろうなと、今度は絶対晴れている日に来たいと思いました。
そして鉄道神社にお参り(ここも白木の鳥居がいくつも並ぶニクいデザイン)すると脇に何と社務所が。梼原八幡宮の管轄だそうで、しっかりお守りやお札をお授けしていました。
これはもしや…と「御朱印は頂けるんですか」と聞くと、何とOKとのこと。鉄道神社の可愛い御紋の御朱印を頂戴できました。

この日の目的地は何と道後温泉。5日間過ごした九州を離れて四国へ向かいます。
大分から四国へ渡るコースは3つ。まずは大分→小倉→岡山→坂出の鉄道コース。勿論今回は除外です。
次には佐賀関から佐田岬半島の三崎港へのフェリー。これ便数も多くて魅力的でしたが、その後のバスの本数が…八幡浜に泊まる事になってしまうのでこちらも今回はパスしました。
最後は別府もしくは臼杵から八幡浜までフェリーで渡るもの。八幡浜港と八幡浜駅がすごく近くて、その気になれば歩いてもいけるし、バスもタクシーもある。という事でこのルートに決めて、フェリーの時間や日豊本線の時刻表をにらめっこをして、臼杵から乗る事にしました。

臼杵駅からフェリーターミナルまではタクシーで行く事を決めていたので、大分駅を11時27分に出る普通列車に乗りました。
この日阿蘇方面は朝から豪雨で列車の遅れが出るほどでした。だけど私が乗るのは日豊本線だし、この辺りはひどい雨ではないし楽勝ね♪なんて思ってたら…今回の旅で最初の落とし穴です。
何とその遅れが日豊本線の特急待ち合わせだか機材ぐりだかで響いて、特急待ち合わせの停車となってしまいました…!佐志生駅だったでしょうか。
え、何それマジここで?!とすんごく慌てて、もしフェリーに乗れなかった場合のルート変更も考えました。

しかし待ち合わせは10分程度のズレで済み、臼杵駅に到着後も駅前に停まっていたタクシーをすぐに捕まえられ、何とかフェリーに滑り込みセーフ!
車両の無い場合は5分前までに券を買えば大丈夫ですよ~、と事前に問い合わせておいて正解でした。でなければ諦めてしまって、本当に旅程を変えたかもしれません。

臼杵港を12時40分に出発するフェリーに乗り、2時間と少しの船旅が始まります。
やはり平日なので、2等客室に乗客はほとんどいません。ひと区画貸切り状態で、ゴロゴロしたり海を眺めたり好き放題していました。
乗った船はおそらく「おおいた」。内部はすごく綺麗でした。各客室以外にも、海を眺めやすい円形のシートや、ロビーの長椅子とゆっくりできる場所がたくさんあり、売店はお土産、お菓子、ちょっとしたパンなんかが売られていて、乗船中の不自由は全くありませんでした。
豊予海峡の波も穏やかで、臼杵湾の島々を眺めていると、左手にすぐ佐田岬半島が現れます。海ばかりしかない外洋の船旅と違い、景色を楽しめるのが嬉しい航路です。

定刻どおりに八幡浜港に到着…というか定刻ちょっと前でしたので、ちょっと無理かな~と思っていた予讃線普通列車を狙う事にしました。幸いターミナル前にタクシーが居ましたので、躊躇せず乗車。そして15時16分の松山行きに間に合いました。
こんな風に私の四国発上陸は結構バタバタでした。やはり八幡浜みなっとでゆったりするべきだったかな…

初めて乗った四国の車両は横席タイプ、でも鮮やかな緑と黄色で、5席ごとにひじかけ風の仕切りが付いていました。これに揺られること2時間弱、伊予長浜経由で瀬戸内海を眺めながら、ゆっくりと松山へ向かいます。天気が少し悪かったのが残念だったな~。

松山駅には17時10分に到着しました。
予定よりもだいぶ早く着いたので、宿のほうにその旨を確認・連絡。そして駅前の喫茶店でこれからの予定を考えました。
こんなに順調に来るとは予想していなくて、もっとフェリーに遅れるとか、電車間違えるとか、色々アクシデントがあってもとにかく道後温泉までたどり着けばいいや…と考えていましたので、湯巡りする以外はノープラン。道後までどんな風に行けばいいのかも漠然としかわからないほどです。
松山市駅から道後駅までは伊予鉄道の市内電車で1本ということを調べ、ひとまず電停へ。色々な路線や行き先があって、本当に市民の足なんですね。
一両編成の車両はやはり小ぶりで可愛い。鹿児島の市電よりもバスっぽいカラーリングだなあと思いました。

松山城の天守の高さに驚きつつ、松山市街地を見物しながら路面電車に揺られます。20分ほどで道後温泉駅に到着ですが、この間ずっと街中を走ります。温泉は全く郊外という雰囲気が無く、これは松山市内のホテルに泊まって温泉だけ入りにくるのもアリですね。
例えば一泊の出張でも、自由時間さえあれば温泉街気分が味わえる。面白いですね。

道後温泉駅を降りた頃にはもう夕暮れで、商店街の「道後ハイカラ通り」入り口にはコラボ中の蜷川実花さんの写真提灯がともっていました。レトロで素敵な駅舎と坊ちゃん列車にハッスルした後は商店街を散策しつつ、まず道後温泉本館を目指しました。
夕暮れ時、ちょうど旅館の食事時間前でもあり、本館前は結構人出があります。本館の建物を見ているだけでももう立派な観光になります。そして続々と皆さん本館に入っていきます。普段着のひと、宿の浴衣のひと、中国や韓国、欧米から来た観光客…平日なのにさすがは道後温泉です。
私はここでは本館には入らず、受付で朝の混雑状況と、霊の湯三階個室についてリサーチです。そしてどうやら朝一番に来ればゆったり入れると伺いここは撤退。宿へ向かいました。

この日の宿は、温泉街の端にある「道後やや」です。温泉は外湯めぐりでどうぞと割り切った宿で、大.浴場などの施設はありません。ロビーも受付前に少々スペースがある程度です。立地条件(実は裏手が道後の歓楽街)から、眺望は望めない造りとなっています。言ってしまえば泊まるだけの宿です。

しかしそうした施設・立地条件をものともしない工夫が様々施されています。
まずロビーにはみかんジュースが出る蛇口があります。3種類から選ぶことができます。
そして時間帯で内容が変わるウェルカムサービスがあり、おにぎりやスープ、みかんラスクが無料で頂けます。
外湯めぐり用にはバスタオルバーが用意されています。特産の今治タオルの様々な種類を選んで、外湯に持って行くことができるのです。この際小タオル入りの湯巡りバッグも貸して頂けます。
宿泊棟はそれぞれの階に玄関・下駄箱があり、廊下から部屋まで靴をはかずに移動できます。ここには宿の下駄が備わっていますので、外湯めぐりの際にわずらわしくありません。

そしてこうした公共スペースや客室の、木のぬくもりを感じさせながらスタイリッシュなデザイン。スッキリしていてすーごく良かったです。客室の窓は先述の理由で無いのですが、それを逆手に取って趣ある明かりとり窓にしています。
私はシングルの部屋に入りまして、事前評判では「狭い」とも聞いていましたが、そんな事はありませんでした。むしろ玄関スペースが広めで、そこは靴の事を考えなくても良いので自由に使えます。私はキャリーバッグを大解放するスペースとして利用しました。
ベッドも広くふかふか、空気清浄機だけでなく美顔機も備わっています。
トイレは独立、バスルームはシャワーブースと洗面所だけで湯船がありませんが、元々ホテルの湯船ってあまり使わないし、外湯めぐりが目当てだし、全く問題ありません。それどころか備え付けタオルだけでなく、バスマットも今治産なのに感激。
そしてコスメは小さなチューブが可愛い地元のみかん製品と、オムニサンスのマッサージソープ。歯磨きやドライヤー、コットン類も勿論備わっています。鏡は小さいですが移動・角度調整できるタイプで便利でした。

このように至れりつくせりの内容で、後述しますが評判の朝食バイキングが付いて、お値段は税込み7000円。ビジネス利用としても十分圏内です。宿とは色々な形で進化していけるのだな…としみじみ感じました。

こんな居心地良い宿に入っちゃったら、もう出かけたくないー!となかば本気で考えましたが、そこは身体に鞭打ち温泉と夕食へ出かけます。
まずはご飯と道後温泉本館近くでお店を探し、鯛めしがある飲み屋さんへ。ご飯とお刺身、調味料は別々に出てきて、自分が好きなように食べられるスタイルでした。
私は郷に従えでお刺身をご飯に乗せて、卵入りの出汁を胡麻・葱と混ぜてかけて食べました。鯛のおすまし共々とても美味でした。

夕食後はもう1つの外湯である椿の湯に入りました。
概観はどっしりと石(コンクリ?)造りの新しい建物で、内部はロビーも広々と新しい。ちょっとした坪庭なんてのもあり、広間のテレビでは近所のおじいちゃん達がテレビに見入っていました。
浴室は花崗岩を大きく使った広々したものでした。レトロ風に造られています。高い天井にじゅうぶんな数の洗い場、そしてお湯はもちろん道後の温泉…と、中々良い施設でした。
しかしお湯が熱い!あまり長湯はできません。ほどほど楽しんで宿に帰り、みかんジュースをお供にぐっすり眠りました。

0 件のコメント:

コメントを投稿